2020.04.13更新

急性乳腺炎とは、産褥期に発生する乳腺から分泌された乳汁が乳房内でうっ滞(流れが悪くなってしまう事)することで炎症を起こし、乳房が腫れて痛みを伴う状態です。

一般に、産後2~4日経過すると乳汁分泌が増加します。

このとき、乳管開口部(乳頭の内側にあり、乳汁が出てくる出口の部分)が詰まってしまうと、乳汁排泄不全を起こして乳房の内側からの圧が上がります。

この状況を放置すると、細菌感染により乳腺が炎症を起こしてしまうことがあります。

乳腺炎の発症頻度は、授乳女性の1~2%程度と言われています。

 

原因

 

急性乳腺炎は炎症の程度によって、うっ滞性乳腺炎・化膿生乳腺炎・乳腺膿瘍の大きく3種類に大別できます。

 

●うっ滞性乳腺炎

乳汁排泄不全による乳汁のうっ滞が原因であり、産褥3~4日目以降に発症することが多いです。

非感染性で、ほとんどの場合は片方の乳房のみ生じます。

 

●可能性乳腺炎

乳汁のうっ滞をベースとして、二次的に細菌感染を起こした状態です。

産褥2~6週頃に起こりやすいです。

 

●乳腺膿瘍

可能性乳腺炎がさらに進行して、乳頭に亀裂があったり、赤ちゃんの咥えかたが乳頭の形状にうまくフィットしていないことがあります。

 

その他、授乳に問題がある場合、例えば赤ちゃんの抱き方が適切でない、定期的な授乳が出来ていない、必要以上に長時間授乳をしている、赤ちゃんの飲み残しをそのままにしていることなどが考えられます。

 

また、環境に問題がある場合は高脂肪の食事により乳頭が詰まりやすくなっている、衣服や下着の圧迫で乳房の血液循環が悪化している、十分な休息が取れていないことが考えられます。

 

症状

急性乳腺炎の症状は、うっ滞性乳腺炎、化膿性乳腺炎、乳腺膿瘍でそれぞれ異なってきます。

 

●うっ滞性乳腺炎

痛みを伴う乳房の腫れがあり、乳汁がうっ滞している部分を触ると硬いしこりに触れます。

この状態ではまだ乳汁のうっ滞のみで強い炎症は無く、発赤や発熱がないことが一般的です。

 

●化膿性乳腺炎

細菌感染の合併・進行により乳房に痛みと腫れに加えて発赤と熱感を伴うようになるほか、悪寒や震え、高熱やだるさなど全身に症状がみられるようになります。

このとき、症状のある乳房側の腋下のリンパ節が腫れて痛みを生じる場合もあります。

 

●乳腺膿瘍

乳房内で菌感染した部位に膿瘍が形成されることから、これまで述べた症状に加えて、非常に強い乳房の痛み、腫れ、色素変化(暗赤色)が認められる。

 

急性乳腺炎は、身体診察でほとんど診断可能です。

乳房を観察して腫れや赤みを観察する診察、実際に乳房に触って痛みのある部分の腫れの程度や膿瘍の存在を確認する診断のほか、左右両方の腋で体温を測定します。

診察や触診をして化膿性乳腺炎や乳腺膿瘍の可能性があると判断した場合は、血液検査により細菌感染や炎症の程度をチェックすることがあります。

さらに、乳腺膿瘍を確認するために乳房の超音波検査を実施することもあります。

 

 

 

 

 

投稿者: 高橋整骨院

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